写真で見る西遠女子学園の歴史4  昭和末期

創立60周年記念学園祭の受付風景

 昭和41年10月、学園創立60周年の記念式典及び記念学園祭が行われました。創立60周年を迎えるにあたり、 昭和40年春に第二中学館が完成し、昭和41年春には扇形校舎と第二科学館をつなぐ校舎が新高校館として完成するなど、 教育環境の整備が押し進められました。

建設中の新本館

 多くの同窓生になじみの深かった木造の旧本館は、大正12年に建てられてから50年が経過し、 耐久性の問題から建て直さなければならない時期となり、昭和46年8月、鉄筋コンクリート造二階建ての新本館が建築されました。

新講堂建設作業を見守る富郎先生

 昭和47年、旧本館の跡地と前庭の一部を敷地に、新講堂の建設が行われました。 この新講堂は、創立者岡本巌先生の偉業をたたえて、「岡本記念講堂」と名付けられました。

昭和47年の学園全景

 昭和33年から47年までの間に、第1中学館(この間まであった西館)扇形校舎、第1生活会館、第2中学館(現在の南館)、 高校館(現在の北館)、プール、本館、そして岡本記念講堂が相次いで建設され、歴史的な木造校舎は姿を消し、 近代的な学園施設が整えられました。

富郎先生、学園長にご就任

 昭和49年、昭和7年から42年間にわたって校長をつとめて来られた岡本富郎先生が校長職を引退され、 新たに学園長の要職に就任されました。
 

佐藤盛一先生、新校長に

 富郎先生に代わって、新校長には、佐藤盛一先生が就任されました。佐藤先生は、浜松工業高校の第3代校長で、 富郎先生とは旧知の間柄でした。

創立70周年記念式典

 昭和51年10月、学園長ならびに新校長佐藤盛一先生のもと、創立70周年の記念行事が盛大に挙行されました。

富郎先生と新校長中村静先生

 昭和54年春、体調を崩されていた佐藤校長が職を退かれ、その後任として、中村静(しず)先生が校長に就任されました。 中村先生は西遠の卒業生であり、学園の教師として教壇に立たれた経験もあり、学園長の強い懇望によって母校の校長となることを決意されました。

第2生活会館竣工(昭和55年)

 昭和55年、第2生活会館が竣工し、昭和38年に建設された第1生活会館と合わせ、ひとクラスがそろって入寮することが可能となりました。 そこでの指導は、学園の誇るべき人間教育のひとつとなっています。 巌先生が学園創立当初から力を注がれた寄宿舎教育や富郎先生が校長になられて実践された家庭寮教育の伝統は、今も受け継がれています。

岡本肇先生、校長にご就任

 昭和57年春、ヘルペスの激痛に耐えながら校長という重責を全うされた中村静先生に代わって、 岡本肇(はじめ)先生が校長にご就任になりました。

長崎での被爆者との対話集会

 高校2年の研修旅行は、昭和59年から現在まで、北九州を中心とした4泊5日の日程で実施されています。 その中でも、長崎での被爆者の方を招いての対話集会は、生徒たちに大きな感動を与え、平和や命の大切さを学ぶ貴重な体験となっています。

卒業式謝恩会での富郎先生

 昭和59年の卒業式後の謝恩会での富郎先生。巧みなユーモアを交えつつ情熱を込めてお話しされる姿は、 これが最後のものとなってしまいました。

岡本富郎先生ご逝去

 昭和60年12月31日、間近に迫った創立80周年の新年を迎えられることなく、岡本富郎先生は力の限り生きられた85歳のご生涯を閉じられました。 新年1月3日、第1生活会館講堂でしめやかに密葬が行われ、教職員がお担ぎした富郎先生の棺は、同窓生・在校生がお見送りする中、 学園内を一巡した後、校門を後にしました。


創立80周年記念体育大会

 昭和61年6月9日、快晴の下、創立80周年記念行事として四ッ池公園浜松市営陸上競技場で行われた「記念体育大会」では、 おそろいの黄色と紺色のTシャツが、初夏のまぶしい緑の中で、若さにあふれて躍動しました。


創立80周年記念PTAの集い

 昭和61年6月12日、浜松市民会館で開催された「PTAの集い」では『岡本富郎先生を讃える歌』がゲストの作曲家神津善行先生の指揮、 オーケストラクラブとコーラスクラブの演奏で披露されました。また、神津カンナさんを加えての神津親子の記念講演も行われ、満員の聴衆に感動を与えました。

創立80周年記念式典

 昭和61年10月3日、各界の名士の方々を来賓にお迎えし、岡本記念講堂で、学園創立80周年の盛大な記念式典が挙行されました。 生徒から公募した創立80周年のシンボルマークがいろいろな場面に飾られました。

創立80周年記念学園祭

 昭和61年10月4日〜5日に開かれた記念学園祭は、西遠の歴史を振り返る記念展、 富郎先生の業績と遺徳を偲ぶ学園長展を二本の柱に招待展・クラブ展・HR展などの展示の他、PTA主催のバザー、講堂等での催し物と、終日にぎわいました。

学園長を偲ぶ岡本富郎忌

 昭和61年から、12月の授業納めの日に、学園長を偲ぶ「岡本富郎忌」が行われるようになりました。 第1回の富郎忌では、生徒一人ひとりが心を込めて折った折り鶴でステージが飾られました。

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